TOYOTA TE27 CORROLA LEVIN 1600

レビン
1972年式 TOYOTA TE27 CORROLA LEVIN 1600

「羊の皮をかぶった狼」ーーートヨタのカローラシリーズの初代であるTE27は1972年3月に登場した。同時期に登場したスプリンタートレノは兄弟車。レビンは英語で「稲妻」を意味し、トレノはスペイン語で「雷」を意味する。相性は「にいなな」。ボディーカラーはオレンジとダークグリーンの2色のみで、スプリンタートレノとの違いはフロント、リア周りのデザインとエンブレムなどの細部のみである。発売当初インパクトが強かったのがエンジン。セリカ/カリーナ1600GTで用いられていたソレックスツインキャブレターと4気筒のDOHCを組み合わせた2T-G型のエンジンはラリー仕様で高性能だと当時話題になった。115馬力ながら車両重量は860kgと軽量なため加速性能がよく(0-400m加速16.3秒、パワーウェイトレイシオ7.43kg/ps)、大胆にボルト留めされたオーバーフェンダーが特徴的である。6連メーター、フットレストを内装し、走りに徹した印象を与える。

当時の新車価格は81万円と、この性能を味わうにはかなりの低価格で販売された。今でも根強い人気を誇り、愛好家は多く存在する。走りにストイックなこの車は72年の国内レースで何度か優勝し、世界ラリー選手権でも1973年、1975年に総合優勝を飾った。

今回使用したレビンは、8年間当プロジェクトで使用している車でダイレクタ草加の所有車。ラリー・モンテカルロ・ヒストリックをはじめ、ニュージーランドや国内のラリーに何度も出場している。